陶酔遊戯
※解説※
『仮面の誘惑』『狂った舞踏会』『狩人たちの触覚』『THE FETIST 熱い吐息』と、ゲイ映画の世界でも常にエロとグロ、紙一重の狂気と快楽を描き続けている監督、佐藤寿保。ピンク映画では「ピンク四天王」と言われ評価の高い仕事をしてきた人だが、その狂気の世界がピンク映画を見に来るおっちゃんらの一般観客には「わけ分らん」と毛嫌いされ、一時干されてしまうなどといった"勲章"まで持っている。
が、ゲイ映画ではその狂気性がかえって興奮する画像になり、はっきりとテーマが浮かび上がり、上記の作品たちは今でも人気が高い。ひとつの性的対象に対する偏執狂的なこだわりは、フェチ心を徹底的に刺激してくれ、その作品群は独特の異彩を放っているのだ。
そんな佐藤ワールドのゲイ映画の中でも、ちょっと異色の作品が本作だ。
現実と幻想が入り混じって、物語は進行していく。つまりそれは、初めて社会に出た新人サラリーマンの主人公の青年の不安定な心の中を表しているのだが、その幻想のシーンがまさに狂気っぽくて、ゾクゾクしてくる。ま、いわゆる、大人の世界に入りきれない(五月病みたいなもんですか)青年という、メインキャラはあるのだが、あまりそんなことは考えないで、ただどっぷりと、その独特な映像世界に浸りこんでいってほしい。まさにエロとフェチの世界へようこそと、知らない間に引きずり込まれていってしまう。
そしてこの映画のもうひとつ重要な役割を持つのが、フェンシングである。この誰もが知っているが、超マイナーな競技であるフェンシングというものに、監督は徹底的にこだわって描いている。これもフェチなところだ。
でもフェンシングの衣装って、身体にピチッとフィットしていて、身体の線がモロに出て、股間なんかモッコリだ。こんなところにもこだわりというのが見える。まさに異色の作品。ぜひ、お見逃しなく。
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※スタッフ&キャスト※
[監督]佐藤寿保
[脚本]夢野史郎
[撮影]河中金美
[照明]加藤博美
[助監督]瀬々敬久
[製作・配給]ENKプロモーション
[出演]沢田詳太郎、福田理、小林節彦、松村とおる、山本竜二、橋本杏子