世界各国のゲイ映画 1997年の上映作品リスト
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真夜中のダンサー ■1月25日~2月28日公開 【フィリピン、ENKプロモーション】
【解説】
フィリピンはマニラのゲイ・バーで働く3人の兄弟とその家族を中心に、様々な欲望と暴力の渦巻くマニラの裏側とそこに生きる人々の姿をセミ・ドキュメンタリー・タッチで描いた人間ドラマ。本国ではゲイ・セクシュアリティの表現と社会の暗部の描写によって一般公開中止に追い込まれたが、ロッテルダム国際映画祭、バンクーバー国際映画祭、トロント国際映画祭など各国の映画祭に招待されて注目された。
監督はフィリピン映画界の巨匠リノ・ブロッカの助監督出身で、製作中に急死した彼の遺志を継いで英国BBC製作の『ルシア』(92)を完成させて世界的に高い評価を得、ブロッカ亡き後は「フィリピン映画界で最も重要な監督の一人」と言われるメール・チョーンロー。脚本は、ブロッカの『マッチョ・ダンサー』「泥の中を泳げ」などを手掛けたリカルド・リー。製作はこれが初プロデュースとなるリチャード・タン。
【あらすじ】
マニラ。貧しいが気のいい母親の下、将来を夢見て自らの肉体を売る3人の兄弟たちがいた。妻と子を持ちながらゲイの愛人がいる長男のジョエル。ストリート・キッズの仲間と共に日々のスリルに興じる次男のデニス。そして、学校を中退して家族の元に戻ってきた三男のサニー。サニーは、兄たちの勧めでゲイ・バーで働き始める。そこは、外国人のGIや観光客を相手に体を売るところだった。
マニラの夜の世界に踏み出したサニーを軸に、ドラッグ・クイーンとの恋、腐敗した警察権力の実態、エイズの影、じゃぱゆきの問題など、現代マニラの過酷な実態が描かれる。やがて、デニスは地元のギャングとの抗争に巻き込まれ、無残に殺されるという悲劇的な結末を迎え…。
【スタッフ】
[監督]メール・チョンロー [製作]リチャード・タン [脚本]リカルド・リー [撮影]ジョージ・ツターネス [音楽]ノノン・ブエンガミノ、ラモン・レイス [美術]エドガー・マーチン・リタウア [編集]ジェス・ナバロ [字幕]杉山緑 [原題]Sibak/Midnight Dancers [配給]ENKプロモーション、スタンス・カンパニー(1994年/フィリピン/115分)
【キャスト】
ライアン・アリストレーンズ、バウティスタ、リチャード・カシティ、グランドン・セルバンテス、ルイス・コルテス、ローレンス・デヴィッド、アレックス・デル・ロケリオ、レオナルド・マナランソン、ジョン・メンドーサ、ダニー・ラモス、ガンドン・セルヴァンテス・ジュニア
ジュ・テーム・モア・ノン・プリュ ■7月1日~21日公開 【フランス、デラ・コーポレーション】
【解説】
ガソリンスタンドのカフェで働く少年のような風貌をした女性・ジョニーは、ゴミ運搬のトラック運転手をしているクラスキー、パドヴァンと知り合う。やがてジョニーとクラスキーはお互いに惹かれ合うが、クラスキーはゲイだった。男としかSEXしたことのないクラスキーにお尻を差し出すジョニー。そんな彼女にパドヴァンが嫉妬を向ける始める…。
異性愛と同性愛を絡めたアンビバレントでミステリアスな三角関係をモチーフに、複雑な人間関係が織りなす愛と葛藤を美しく描いた、“異端児”セルジュ・ゲンスブールの監督第1作にして最高傑作。公開当時、スキャンダラスな内容から世界中に一大センセーションを巻き起こした。当時パートナー関係にあったジェーン・バーキンとゲンズブール監督の原点を示す作品である。
【スタッフ】
[監督]セルジュ・ゲンスブール [脚本]セルジュ・ゲンスブール [撮影]ウィリー・クラン、ヤン・ル・マッソン [音楽]セルジュ・ゲンスブール [原題]Je T'Aime Moi Non Plus [配給]日活(1975年/フランス/90分)
【キャスト】
ジェーン・バーキン、ジョー・ダレッサンドロ、ユーグ・ケステル、ジェラール・ドパルデュー、ミシェル・ブラン
傷だらけの天使 ■8月23日~9月19日公開 【日本、松竹、松竹富士】
【解説】
ケチな探偵コンビが繰り広げる義理と人情の旅を、コミカルに描いたロードムービー。監督は「ビリケン」の阪本順治。脚本は往年のTVシリーズ『傷だらけの天使』のキャラクターをもとに、「のぞき屋」の丸山昇一が執筆。撮影を「ユメノ銀河」の笠松則通が担当している。主演は「八つ墓村(1977)」の豊川悦司と「あの夏、いちばん静かな海。」の真木蔵人。
【あらすじ】
満と久は、行き当たりばったりの生活を送る探偵コンビ。久に愛想を尽かされ、とうとう事務所をたたむことになった満は、足立から最後の仕事を受け、シャブ絡みの調査のためにある雑居ビルに潜入する。ところが、そこでヤクザに襲われて瀕死の状態の倉井という男に出会ったことから、彼の幼い息子の蛍を別れた妻の元に届けることになってしまった。お人好しの満は蛍を連れて、一路岩手県宮古へと向かう。しかし、母親は青森に引っ越してしまった後で、ふたりは途中で合流した久とともに青森へ向かった。だが、ようやく会えた満の母・和江は、別の男との結婚を控えていて、蛍を引き取ることはできないと言う。いたたまれなくなった満と久は、蛍を父方の祖父が住む七戸へ連れていき、引き取ってもらうことにした。ひと仕事を終え、満と久は東京に戻ろうとするが、満は自分が一緒にいては迷惑がかかると、自ら久と別れることを決意する。その後、満は青森で知り合った東京の化粧品講習のインストラクターの英子と再会した。仕事にプライドを持っているキャリアウーマンの英子に、満はハートを熱くさせたが、その一方で恋愛に傷つき、いつまでもそれを引きずっている自分を変えようとしている彼女の気持ちを知り、また東京で会うことを約束して別れる。満のことが忘れられず、またしても彼を追ってきた久と一緒に、満は東京へ戻ることにしたが、その途中、満は倉井を襲ったヤクザの殺し屋に襲われてしまう。
【スタッフ】
[製作]木村政雄、阿部義高、中川滋弘 [企画]中沢敏明 [プロデューサー]椎井友紀子 [製作担当]黛威久、鈴木勇 [監督]阪本順治 [助監督]井川浩哉、佐藤英明、小林大策、山川雅彦 [脚本]丸山昇一 [撮影]笠松則通、松本嘉通、大塚亮、村木千春、植松亮 [撮影効果]上野隆治 [音楽]井上堯之 [演奏]井上堯之バンド [主題歌]「青空 さよなら」 [作詞]阪本順治 [作・編曲]井上堯之 [唄]井上堯之 [音楽プロデューサー]ラサポイント [音楽制作]ソーラーカンパニー [美術]金勝浩一、原田満生、禅洲幸久 [装飾]石田登、赤塚佳仁、佐藤孝之 [小道具]中島順子 [装飾助手]田野隆太郎 [録音]志満順一、藤丸和徳、古谷正志 [音響効果]船橋利一 [調整]多良政司、石井秀明 [照明]豊見山明長、松岡泰彦、南信治、北岡孝文、宮脇正樹 [編集]深野俊英、伊藤伸行 [ネガ編集]津田義政 [衣裳]宮本まさ江 [衣裳デザイン]ワードローブ [衣裳製作]船水良恵、菊地智輝 [メイク]小沼みどり [スクリプター]今村治子 [タイミング]大見正晴 [オプチカル]灰原光晴 [宣伝プロデューサー]津久井俊彦 [製作宣伝]吉田啓、北田由利子 [スチール]ジェフリー・ジョンソン [タイトルデザイン]赤松陽構造 [製作]吉本興業、電通ヤング・アンド・ルビカム [配給]松竹、松竹富士(1997年/日本/118分)
【キャスト】
[石井久]真木蔵人 [木田満]豊川悦司 [立花英子]原田知世 [中津和江]余貴美子 [倉井蛍]類家大地 [大島正次]杉本哲太 [東山一郎]趙方豪 [牧場長]麿赤兒 [満の同級生・保]ザ・グレート・サスケ [プロレスラー]新崎人生、グラン浜田、スペル・デルフィン、篠塚誠一郎、みちのくプロレスの人々、山路正人 [正次の漁師仲間・桜木]木村勝一 [蛍の母・中津佳子]町田澄子 [さかもと理容室・理容師]坂本伊佐夫 [居酒屋マスター]長谷川直行 [山屋印房主人]山屋盛三 [倉井拓也]三浦友和 [足立源太]宇崎竜童 [倉井錠治]菅原文太
ライダウン・ウィズ・ドッグス ■9月20日~10月17日公開 【アメリカ、松竹富士】
【解説】
ゲイの青年がひと夏のロマンスを求める様を、刺激的かつユーモラスに描いた一編。監督・製作・脚本・主演はインディペンデント界の新鋭ウォーリー・ホワイト。製作はホワイトとアンソニー・ベネット。製作総指揮はジョン・ピアソン。撮影はジョージ・マイタス。美術はレノ・ダコタ、編集はハート・F・フェイバーがそれぞれ担当。出演はランディ・ベッカー、「サブリナ」のバッシュ・ハロウほか。
【あらすじ】
トミー(ウォーリー・ホワイト)は、大学を卒業したばかりの青年。だが、ニューヨークでの生活は憂鬱でたまらない。そんなある日、彼は友人のエディ(ジェームズ・セクストン)にそそのかされ、ひと夏をプロヴィンスタウン・ビーチで過ごす事にする。そこでトミーは、トム(ランディ・ベッカー)という男にロマンスを仕掛ける。しかしトムは、他人から物をたかり、セックスしか考えていないような男であった。やがてトミーは、パーティ狂のガイ(バッシュ・ハロウ)と知り合う一方で、ベン(ダレン・ドライデン)という青年ともしばしば会うようになる。トミーはベンに恋心を抱くようになった。やがて夏が終わると、トミーはニューヨークへ帰っていく。来年の夏にはベンと再会する事を夢見ながら。
【スタッフ】
[監督]ウォーリー・ホワイト [製作]アンソニー・ベネット、カーリン・ロウ、ウォーリー・ホワイト [脚本]ウォーリー・ホワイト [撮影]ジョージ・マイタス [美術]レノ・ダコタ [編集]ハート・エフ・フェイバー [EP]ジョン・ピアソン [字幕]岡田壮平 [原題]LIE DOWN WITH DOGS [提供]松竹、アミューズ [配給]松竹富士(1995年/アメリカ/85分)
【キャスト】
[Tommie]ウォーリー・ホワイト [Guy]バッシュ・ハロウ [Eddie]ジェームズ・セクストン [Ben]ダレンド・ライデン [Tom]ランディ・ベッカー [Sally]ウェンディ・アダムス [Michi]ミチェル・リチョス










